元祖「ぎょうざ苑」のブログ(神戸南京町)~味噌だれ餃子発祥店~
店主トオルの餃子の話・・・其の一
2012年10月12日
店主トオルの餃子の話・・・其の一です。
いきなりですが!「当店にはラー油は置いていません」と言うと、ほとんどのお客様は「なんでや?」と怪訝そうな顔をします。
実店舗でも楽天通販でも「ラー油」はありません。
おそらくですが「日本で一軒だけのラー油を置いていない餃子専門店」になるかもしれません。
ですが・・・「本来は餃子にラー油は使いません!」言うとさらにビックリされる方は多いと思います。でもこれは本当の話で、現在の中華圏(中国・台湾・香港他)でもラー油は使いません。
「でもこの間○○に海外旅行に行った時はラー油で食べたよ」と言うかたもいるかと思いますが、日本人観光客の訪れる店ではラー油を置いてないと説明が面倒なので、仕方なく置いているという事もあります。
餃子といえば日本では焼餃子が一般的ですが、中華圏では水餃子・蒸餃子が一般的です。ですので餃子のカテゴリーは点心(飲茶)になります。日本でも飲茶専門店で食べる時にはラー油ではなく、赤酢・黒酢をブレンドしたタレが添えられると思います。
そのタレは店のオリジナルブレンドが多く、点心職人の腕の見せ所でもあります。(当然店によって味が違います)点心職人は、「餡・皮・調理・タレ」の全てのバランスを考えて場合によっては、餡が変われば皮もタレも変えてお客様に召し上がっていただきます。それが職人の誇りでもありますので、点心(飲茶)の醍醐味にもなります。
当店が餃子専門店でありながら「ラー油」を置かずに、味噌ダレでお召し上がりいただいている訳は、本来餃子にラー油は使わずにオリジナルのタレで勝負する!という基本を守っているからなんです。たまに激怒して店を出ていくお客様もいらっしゃいます・・・辛く悲しくなる時もありますが、基本と誇りを守っていく上では仕方ない事です。
長文になりましたが、意外と知られていない餃子の話をこれから書いていきます。いつもビックリされるのですが、どこかの店に行って餃子がメニューにあると必ず注文します。研究の為というよりも餃子が好きなんですね。そしてなによりも作り手の「こだわり」に触れるのが一番好きなんです。色んな餃子があった方が楽しいですので、皆様も当店を色んな餃子屋の一軒と思ってください。そして御理解してくださり御贔屓を賜れば嬉しく思います。
Posted by 元祖「ぎょうざ苑」のブログ(神戸南京町)~味噌だれ餃子発祥店~